システム監査体験セミナー(入門編)開催報告

会員番号1790 吉谷尚雄

1.セミナー名称  システム監査体験セミナー(入門編)
2.開催日時    2014年6月28日(土) 10時~17時
3.開催場所    大阪大学中之島センター 608号室
4.開催概要

saaj2014062801近畿支部では、2014年6月28日(土)、大阪大学中之島センターを会場として、システム監査体験セミナー(入門編)を開催しました。10時から17時までの1日コースで、スーパーマーケットに対するシステム監査のケーススタディを主な内容として、11名の方にご参加いただきました。コースの概要は以下の通りです。

(1) 講義 & チェックリスト作成

最初にセミナーの説明やスタッフ及び受講者の自己紹介を行った後、「システム監査概要」の講義を行いました。その後、本日のケーススタディで学習する内容を監査手順に従って説明し、受講者を2チームに分けて、インタビュー項目の洗い出しを行い、チェックリストをまとめていただきました。

(2) インタビュー & 監査報告書作成 & 監査報告会

午後からは、作成したチェックリストを用いて、店舗営業部とシステム課に対するインタビューを体験していただきました。インタビュー後は監査結果を監査報告書にまとめ、監査依頼者にあたる監査室長以下の被監査組織に対してチーム単位で監査報告していただきました。本セミナーではチェックリスト作成から、監査報告会までをロールプレイで体験いただきましたが、いずれの監査チームとも、監査室長以下からの質問に対して適切に回答されていました。

(3) 監査エピソード

ケーススタディ以外にセミナースタッフの監査経験を基にしたエピソードを紹介しました。1回目は、「プロジェクト監査考察」というテーマで、システム開発や運用フェーズを監査する項目は「システム管理基準」に規定されており、その他、ISO21500(プロジェクト管理)・ISO20000(ITサービス)など、プロセスを確認する規格が存在することを紹介しました。これらを考慮しながら、現実のプロジェクトの運営状況を点検する方法について考察しました。2回目は、「機密書類の廃棄」というテーマで、電子媒体の削除は比較的厳密に管理されているが、紙媒体については不用意に裏紙使用されているリスクが散見されることを説明しました。企業内でシュレッダー処理する場合が多いが、多量の場合は廃棄物として処理される場合が多く、その場合は機密書類の破棄として業者選定に注意が必要なことについて話しました。短い時間ですが、受講者にとっては、今後監査に何らかの関与する際に、有益な内容であったと思います。

5.受講者の皆様の感想

saaj2014062802受講された皆様からは、以下のようなお声をいただきました。

・具体例でのシミュレーションは役に立ったと思います。参考になりました。ディスカッションはいろんな方の意見が聞けて楽しかったです。
・ヒアリング以外の監査手続きについても触れてみたい。ロールプレイングの担当者とのやりとりは新鮮。報告会も質疑応答もあり、これまで受講したことがなく新鮮だった。
・教材が非常によく練られた内容で受講生のレベルを問わず学びを得られる深い内容でした。座学だけでなく、他受講生仲間とのワークを通した体験は自分でこなせている点、未熟な点がはっきりし、役立つものでした。
・具体的な事例で、事前に資料配付があったので、ある程度考えておくことができ、よかったです。これがないと、1日で意見を出し、まとめるのは難しかったと思います。エピソードなど、コーヒーブレイク的なお話もあり、楽しく有意義な時間を過ごすことができたと思います。期待以上だったと思います。
また、上記の他、「考える時間がもっと欲しい」「ヒアリング以外の監査手続きについても学習したい」など、今後の参考となるご意見も頂戴しています。

6.感想

受講生の皆さんは、システム監査の学習になじみが薄い方と、経験者の方が参加されましたが、全体としてシステム監査を体験するうえで有益であったとの感想を多くいただきました。また、セミナー研修時間が短いとのご意見や、スタッフの研修生に対する気配りが改善点とのご意見もいただき、これらを参考に今後とも、より良いセミナーが提供できるよう努力していきたいと考えています。

以 上