○○○●【SAAJKメルマガ】-Vol.020(2015/09)- ○●○○

┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏
┏┏┏
┏┏  SAAJ近畿支部 メールマガジン 第20号

┌ 発行日:2015年09月02日 発行者:SAAJ近畿支部 ITサービスG
┌┌┌┌┌┌┌┌┌┌┌┌┌┌┌┌┌┌┌┌┌┌┌┌┌┌┌┌┌┌┌┌┌┌
 
 
いつもご愛読ありがとうございます。 このメルマガは、近畿支部
メーリングリストへ登録して頂いている方へお送りしています。
 
 
_/_/_/_/ I N D E X _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
 
 
 ・巻頭言………………… クモの糸
 ・トピック……………… SAAJ近畿支部サイト更新情報/他
 ・特集…………………… 本部会報掲載情報
 ・お知らせ……………… 【再録】ITサービス利用ガイドライン/他
 ・編集後記……………… エンブレム問題雑感
 
 
■ 巻 頭 言   ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………
 
「クモの糸」:阪口博一
 
昔、まだメインフレームが一般的であった頃のことであるが、クモ
の糸を19万本も集めて、自分がぶら下がることのできるロープを作
った大学教授の講演を聞いた。その先生の話によると、クモの糸に
は、縦糸・横糸・枠糸・牽引糸など何種類もあるのだそうだ。その
うち牽引糸は、クモ自身が命綱として使うもので 2本からなってい
て、強度(正式には「弾性限界強度」という)は、クモの体重に比
例して増大し、その傾きは約「 2」であるとのこと。すなわち、ク
モが命綱として使っている糸は 2本で、その強度は体重のちょうど
2倍になっているという。
 
会場から、「なぜ 2倍なのか。両方切れることを考えれば、 3倍、
4倍のほうがよいのではないか?」といった質問が出されたが、こ
の先生は「私は生体高分子学が専門であり、生物学者でないのでわ
からない」とにこやかに答えておられた。
 
クモの糸は、タンパク質でできている。自分の体内から紡ぎ出すの
で、自分の栄養分を糸に回しているわけである。野生生物は例外な
く餓死と背中合わせであり、貴重なタンパク質を無駄にできない。
土台となる縦糸と粘液の付着した横糸は、餌の昆虫を絡め取るため
の直接費(材料費)であるが、牽引糸は自己のリスク対応のための
間接費(安全対策費)といえる。そこに冗長性を取り入れているの
は興味深かった。牽引糸が切れてしまえば巣から落ち、命の保証は
ない。その結果、体重のちょうど 2倍に収まったのではないだろう
か。
 
この話を聞いた当時、私の勤めている会社ではメインフレーム 1台
で、ほぼ全ての本番業務をこなしており、もう 1台を代替機として
保有していた。代替機は、いざと言うときに瞬時に切り替わる機能
を有して、普段は開発・テスト機として利用していた。両方同時に
故障するリスクはゼロではないが、メインフレームは高価で、「こ
の構成が冗長性としては最適」といわれていたことが、すぐに連想
された。
 
システム運用部門から監査部門に異動したとき、私が強く意識した
のはコスト意識であった。「ヒト、モノ、カネと時間」、これらコ
ストを考えず、安易に安全策を提案するのでは意味がない。現場は
ギリギリのコストで運営していて、それ以上の対策は過剰投資と考
えリスクを容認している。クモの糸に例えれば、クモ自体の栄養状
況を考えず、 3倍、 4倍の太い糸にするのは過剰投資である。その
ような種は自然淘汰され生き残れなかったであろう。
 
内部監査の場合でも、その部署の責任者がリスクを適切に認識し、
容認しているのであれば、大いに尊重したい。当事者が安全対策の
費用対効果の最適値を見つけるのは困難なことで、評価する側にと
っても同様であるが、その点を正しく経営者に伝えることに、内部
監査の意義があるのではないだろうか。
 
 
 
■ ト ピ ッ ク ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………
 
○定例研究会・勉強会情報:荒町弘
 
・今後の予定は次の通りとなっています。
 
  9月18日(金)第 154回 定例研究会(ご案内済)
 
 10月17日(土)第 49回 システム監査勉強会(準備中)
  本部月例研究会の DVDを視聴予定
 
 詳しくは本部サイトへ!
 → http://www.saaj.or.jp/kenkyu/index.html 
 
 
・定例研究会は、会員を中心とした講師によりシステム監査に関係
 するテーマについて講演頂く形式を取っています。
 原則、奇数月の第 3金曜日の18時半から開催しています。
 
・システム監査勉強会は、システム監査人協会本部の月例研究会の
 内容を録画したDVD を視聴する形式を取っています。
 原則、12月を除く偶数月の第 3土曜日の午後に開催しています。
 
 
 
○セミナー情報:是松徹
 
【セミナー案内】(申込受付中)
 セミナー名:「システム監査体験セミナー(実践編)」
 開催日時 :2015年10月24日(土)、25日(日)(宿泊なし)
 開催場所 :大阪大学 中之島センター
 申込締切 :2015年10月11日(日) ※早期割引: 9月30日(木)
 
 監査計画策定から監査報告書作成・報告会開催までのシステム監
 査プロセス全体について疑似体験できるプログラムです。
 
 詳細内容およびお申込はこちらまで!
 → http://www.saaj.or.jp/shibu/kinki/taiken20151024.html 
 
 
【セミナー報告】
 2015/06月に開催した「IT-BCP体験セミナー」の報告です。
 
 詳しくはこちらへ!
 → http://www.saajk.org/?p=3433
 
 
 
○近畿支部サイト更新情報:金子力造
 
【定例研究会報告】
 隔月開催の支部定例研究会の報告について、掲載しております!
 
 2015/05月開催分の報告を掲載しました。
 
 ・ 5月支部定例研究会報告 是松徹氏
 → http://www.saajk.org/?p=3427
 
 
 
 2015/07月開催分の報告を掲載しました。
 
 ・ 7月支部定例研究会報告 荒町弘氏
 → http://www.saajk.org/?p=3493
 
 
 
【研究論文/他】
 
 発表者に許諾をいただいた近畿支部会員の研究論文、研究成果、
 活動報告などを収録しています。新規掲載分は下記です。
 
 ・「ソフトウェア著作権監査のためのツールと監査手法」
   荒牧裕一氏
 
 ・「失敗したITプロジェクトの真の原因に迫るマンダラ図の紹介」
   松井秀雄氏
 
 
  → http://www.saajk.org/?p=1930
 
 
 
■ 特 集 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………
 
○SAAJ近畿支部会員の田淵隆明氏の『基礎的自治体のシステム・ト
 ラブルに見る、自治体のシステム運用・監査の課題』が本部会報
 に掲載
 
 システム監査の必要性を改めて問う格好の事例を取り上げ、課題
 提起しています。システムの安定運用にシステム監査人がどう貢
 献できるかを考えさせられる内容です。(是松徹)
 
 詳しくはこちらへ!(2015年 8月号の会報 PDFが開きます)
 → http://www.saaj.or.jp/members/201508SAAJKaihoNr173.pdf 
 
 
■ お 知 ら せ ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………
 
○【ITサービス利用ガイドライン】:是松徹
 
 近畿支部で運営するITサービス(メーリングリスト等)を利用い
 ただくにあたり、同会員の皆様に遵守をお願いする事項を掲載し
 ています。必ずご一読ください。
 
 → http://www.saajk.org/?p=3122
 
 
 
■ 編 集 後 記 ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………
 
2020東京オリンピックのエンブレムがデザイン盗作では?と、各種
報道をきっかけとして、あちこちで波紋を呼んでいる。SAAJ近畿支
部・ITサービス G内でも議論が盛り上がった。
 
ご存じの通り、Googleには画像検索機能があるが、更に最近のバー
ジョンのブラウザを使えば「類似画像検索」も可能である。新規に
何らかのデザインを行った場合に「類似デザインが既に出ていない
か?」というチェックのため、これを利用するのも一考ではないか?
という意見が出た。
 
私は著作権や判例のことはよくわからないが、システム監査人とし
ての立場からすると「デザインを起こした者は、まず調査を行い、
過去事例の有無を確認すること」をリスク対策の一つとして、常に
業務に組み込むという、そうしたプロセスを経ること自体を重視し
たい。もちろん、検索結果のスクリーンショットといった、証跡保
管も重要だ。
 
ちなみにSAAJ近畿支部にて独自に作成したファビコン(以前、メル
マガ第13号の特集にてご紹介したもの)について、類似画像検索を
実行したところ、上位のほとんどが似ても似つかぬもののように見
受けられた。
 http://www.saajk.org/?p=2807 (参考:ファビコンの紹介記事)
ITサービス G一同は、とりあえず胸を撫で下ろしている。(あ)
 
 
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
次回の「SAAJ近畿支部メルマガ」も宜しくお願いします!
 
 
【SAAJ近畿支部メルマガ】
発 行 日:年 6回(奇数月)+臨時増刊
発行開始日:2012年09月19日
 
ご意見ご感想はこちらまで
 http://www.saajk.org/?page_id=115
 
 
¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨
【発行元】
 
特定非営利活動法人 日本システム監査人協会近畿支部 ITサービスG
 
  Mail: *******@saajk.org
  HP: http://www.saajk.org/
 
  発行責任者:是松徹、編集責任者:下田あずさ
¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨
 
※本メールは「MSゴシック」などの等幅フォントで最適に表示されます。
======================================================================
Copyright (c) Saajk. All Rights Reserved.