○○●●【SAAJKメルマガ】-Vol.057(2022/10)- ●○○●

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┏┏  SAAJ近畿支部 メールマガジン 第57号

┌ 発行日:2022年10月14日 発行者:SAAJ近畿支部 ITサービスG
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いつもご愛読ありがとうございます。 このメルマガは、近畿支部
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・巻頭言……………… クモマ
・トピック…………… 研究会・勉強会情報/サイト更新情報
・特集………………… 本部会報掲載情報
・お知らせ…………… 【再録】近畿支部ML運用ルール
・編集後記…………… 11年目

■ 巻 頭 言   ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………

「クモマ」:阪口博一

「トゲアリトゲナシトゲハムシ」をご存じか? 虫の名前である。
甲虫のハムシというグループの中に、棘(トゲ)を特徴としたトゲ
ハムシという一群があり、その中に棘のないトゲナシトゲハムシと
いう種がいて、さらに棘のある近縁種が見つかり、このように命名
された。命名者は「狙った」のだろうか。しかし残念なことに形容
矛盾ということで、今ではこの種には別の名前が付けられている。

膨大な種をもつ昆虫の命名は大変である。通常はその種が持つ特徴
的な形態から名付けられる。色彩(アカやアオなど)、大小(オオ
やコ、ヒメなど)を付けた名前が多い。そのほか産地から北海道産
にエゾ、沖縄産にリュウキュウなどを付けたり、具体的な地名では
なく、サト(里)やヤマ(山)、ミヤマ(深山)などを冠した種も
ある。さらに高標高産であることからクモマ(雲間)やタカネ(高
嶺)と名付けられた種もある。後で発見されるほどこれらが重ねら
れる。カラフトタカネキマダラセセリという蝶がいるが、これなど
も地名と産地と色彩の三つの形容が付けられた例である。

私は若い頃、高山性の蝶を見たくて北海道の大雪山や北アルプスの
高山に何度か出かけた。上高地から蝶ヶ岳に登り、夕刻に垣間見え
た穂高~槍の絶景などは今でもはっきりと目に焼き付いている。残
念ながらこの時は、翌朝天気が悪く、雲間(ガス)の中、泣く泣く
下山した。今でもクモマやタカネという名前には、簡単には行けな
い憧れの場所にいる蝶という思いがある。

ところで、私たちの世界で「雲間」という言葉から連想するのは「
クラウド」であろうか。今やクラウドサービスは企業に広く利用さ
れるようになった。従って監査を実施する側でもこれに対応する必
要があるが、提供する企業には、高山以上に立ち入ることが難しい。

このサービスが提供された当初は、その監査手法も課題となった。
今では監査人は、利用部門がいわゆる「報告書」を受取り、システ
ムが有効であることを確認しているかを確認していることが多い。
ただ、こういった一連の手続きの確認だけで済ますのは不十分であ
ろう。万一そのクラウドシステムが使用できなかった場合、自社の
業務はどのような影響を受けるのかを想定し、その対策を確立して
おく必要がある。これはクラウドに限らず、インフラでも自社シス
テムでも必ずやっておくべきことである。

とはいえ、この作業は結構煩わしい。百年に一度とか言われる障害
対策に時間を割くのは、多忙な業務をこなす部署にとって、やりた
くないものである。監査人は、被監査部門がリスクアセスメントを
実施し、有効な対策を策定のうえ、実際に訓練していることまでを
確認しなければならない。しかし、厳しく不備を指摘するより、被
監査部門の立場になって、より良い対策をともに考え、支援してい
くことが重要であろう。

さて、リタイアして久しいオジサンでも、想定されるリスクを十分
考慮し、トレーニングを積めば、もう一度、日本アルプスの絶景と、
そこに棲む高山蝶を見に行くことができるだろうか。食欲の秋。お
いしいお酒も飲みながら、密かに思いをはせているのである。

■ ト ピ ッ ク ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………

○定例研究会・勉強会情報:荒牧裕一

・今後の予定は次の通りとなっています。

10月15日(土)第 75回 システム監査勉強会(ご案内済)

12月17日(土)第 198回 定例研究会(準備中)
※ISACA 大阪支部との共催

11月は、行事はありません。

詳しくは本部サイトへ!
→ https://www.saaj.or.jp/index.html

・定例研究会は、会員を中心とした講師によりシステム監査に関係
するテーマについて講演頂く形式を取っています。
原則、奇数月の第 3金曜日の18時半から開催しています。
(12月は、第 2または第 3土曜日にて開催)

・システム監査勉強会は、日本システム監査人協会本部の月例研究
会の内容を録画したDVD を視聴する形式を取っています。
原則、12月を除く偶数月の第 3土曜日の午後に開催しています。

○近畿支部サイト更新情報:金子力造

【定例研究会報告】

隔月開催の支部定例研究会について、掲載しております!

2022/ 7月開催分の報告を掲載しました。

・ 7月支部定例研究会報告 是松徹氏
→ https://saajk.org/?cat=5

■ 特 集 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………

○SAAJ近畿支部会員の田淵隆明氏の下記コラムが本部会報に連載
『システム監査のための、法律・会計再入門』

研究開発費の一律費用処理問題について圧巻の分量で解説され背
景がよく分かりました。消費税のインボイス制度についての補足
など、直近の課題の提供もしてくれる連載です。(近藤博則)

詳しくはこちらへ!(08~10月号の会報 PDFが開きます。)

https://www.saaj.jp/03Kaiho/0305kaiho/2022Kaiho/202208_SAAJKaihoNo257.pdf

https://www.saaj.jp/03Kaiho/0305kaiho/2022Kaiho/202209_SAAJKaihoNo258.pdf

https://www.saaj.jp/03Kaiho/0305kaiho/2022Kaiho/202210_SAAJKaihoNo259.pdf

○SAAJ近畿支部会員の神尾博氏のエッセイ『施餓鬼会』が本部会報
に掲載

ビックテックによる利益の寡占化と餓鬼道をリンクさせ、GAFAの
際限のない飽食に警鐘を鳴らしている。「Web3.0」は、果たして
その抑止となるのか?神尾氏の考察は興味深い。(金子力造)

詳しくはこちらへ!(08月号の会報 PDFが開きます。)

https://www.saaj.jp/03Kaiho/0305kaiho/2022Kaiho/202208_SAAJKaihoNo257.pdf

○SAAJ近畿支部会員の神尾博氏のエッセイ『毒瓜』が本部会報に掲

内容が改竄された USBデバイスによる攻撃について、物騒な届け
物による被害を関係者の連携プレーにより未然に防いだ平安中期
の伝承と対比させ、対応の難しさを紹介しています。(是松徹)

詳しくはこちらへ!(10月号の会報 PDFが開きます。)

https://www.saaj.jp/03Kaiho/0305kaiho/2022Kaiho/202210_SAAJKaihoNo259.pdf

■ お 知 ら せ ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………

○【再録】近畿支部ML運用ルール:近藤博則
支部MLに関する運用ルールを「近畿支部メーリングリスト運用ル
ール【簡易版】」として支部サイトに掲載しています。

双方向の利用が可能な運用ルールです。ルールに則り、支部会員
の情報交換や議論の場としてメーリングリストをぜひご活用くだ
さい。

→ https://www.saajk.org/?p=2226

■ 編 集 後 記 ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………

コロナの感染状況がやや落ち着いてきたように見えます。インバウ
ンド復活に向けた水際対策の緩和措置も講じられたところです。一
方でこれから寒くなる季節を迎え、換気等の制約が考えられること
から、引き続き、感染防止への基本動作には十分留意が必要な状況
と思われます。

ところで、本メルマガは2012年 9月に創刊しました。この時期は、
ロンドンオリンピック・パラリンピック直後に当たります。そこか
ら丸10年が経過し、紆余曲折がありながらも、オリパラの夏季大会
の開催は、リオデジャネイロ、東京と引き継がれ、次はパリが予定
されています。ただ、このところ東京大会を巡る汚職が報じられて
おり、国民のオリパラに対する印象悪化が否めないことは残念です。

また、ここ10年でのIT動向に目を向けると、潮流の一つは、巻頭言
子も触れているクラウドの認知が進んだことでしょうか。国がクラ
ウド・バイ・デフォルト原則を提唱し、自治体においても、国が整
備を主導するガバメントクラウドを踏まえたシステム共通化の流れ
が出てきています。一方で自治体間での業務標準化が難しい等の課
題があると言われており、効果的な自治体システム刷新の実現性が
気になるところです。

本メルマガは、今回の発行で創刊から数えて11年目に入りました。
この間に近畿支部としても創設25周年、30周年を迎え、さらに35周
年も間近です。これからも引き続き、支部活動等に関する情報提供
に努めてまいります。今後とも近畿支部メルマガについて、よろし
くお願い申し上げます。(TK)

最後まで読んでいただいてありがとうございました。
次回の「SAAJ近畿支部メルマガ」もよろしくお願いします!

【SAAJ近畿支部メルマガ】
発 行 日:年 4回( 1月、 4月、 7月、10月)+臨時増刊
発行開始日:2012年09月19日

ご意見ご感想はこちらまで
https://www.saajk.org/?page_id=115

発行責任者:近藤博則、編集責任者:是松徹