○○●●【SAAJKメルマガ】-Vol.051(2021/04)- ○○●●

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┏┏  SAAJ近畿支部 メールマガジン 第51号

┌ 発行日:2021年04月08日 発行者:SAAJ近畿支部 ITサービスG
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・巻頭言……………… 諫儀大夫とシステム監査人
・トピック…………… 近畿支部サイト更新情報/他
・特集………………… 本部会報掲載情報
・お知らせ…………… 【重要】年会費納入のお願い/他
・編集後記…………… あれから 1年

■ 巻 頭 言   ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………

「諫儀大夫(かんぎたいふ)とシステム監査人」:松井秀雄

昔の中国に諫議大夫という官職があった。政治の得失を論じ、天子
をいさめるのを任務とした。有名なのは唐の第 2代皇帝・太宗の側
近、魏徴(ぎちょう)である。魏徴は時の皇帝に向かって諫めの文
書を送った。曰く、「人民を労役に使用、好き嫌いで人材を登用、
臣下の粗略な扱い、など10の過失」を指摘した。太宗は過ちを改め
ることを約束し、これらの言葉を屏風に仕立てて朝夕見ることにし
た。

これを助言型システム監査に当てはめてみると、システム監査人が
経営者に対して行った指摘事項や改善勧告を経営者がどこまで真摯
に受け止め、改善に取り組まれるかが重要である事に気付く。

諫議大夫に就任するときは家族と別れの宴を開いたという話も伝わ
っている。真面目に勤めを果たせば果たすほど、皇帝に耳の痛いこ
とを言わなければならず、いつ殺されるかわからないからである。
諌めたときに皇帝の虫の居所が悪ければ、即刻打ち首になりかねな
い。

現在の日本でシステム監査人がいかなる指摘事項や改善勧告をして
も打ち首にはならないが、不興を買い、その組織に対するビジネス
を失う可能性はあるかも知れない。単純に用意したチェックリスト
について○×を付けて終わるチェックリスト監査であれば、経営層
の不興を買うまでの事はないが、次の様なシステム監査の本質まで
掘り下げるとその可能性がありそうだ。

「情報システム監査実践マニュアル(第 3版)」P. 101「コラム」
「経営に役立つ指摘事項を書くための着眼点」に次の様に説かれて
いる。「なぜその問題事象が起こったかを考え、その原因をコント
ロール(仕組み)の欠点(弱点)として捉えて表現し、指摘するス
タンスが問題事象の再発防止に寄与する。ひいては経営に役立つ指
摘事項につながる。<中略> 監査対象の仕組みに潜む普遍的な欠
点(弱点)に着目し、その是正を組織トップに促すところにその本
質がある」

この掘り下げを監査人として真摯に行うと、「経営者の価値観不良」
や「組織運営不良」、「環境変化への対応不良」など経営者に対し
て耳の痛い問題提起を行う可能性がある。

システム監査人は、一時的に経営層の不興を買っても監査人として
経営体に潜む普遍的な欠点に注目し、その是正を経営トップに促せ
る存在でありたいと願っている。また、組織のトップが統制環境を
改めることを約束し、監査人の改善勧告を屏風に仕立てて朝夕見て
いただける時代が来る事を夢見ている。

■ ト ピ ッ ク ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………

○定例研究会・勉強会情報:荒牧裕一

・今後の予定は次の通りとなっています。

4月17日(土)第 71回 システム監査勉強会(ご案内済)

5月21日(金)第 189回 定例研究会(準備中)

6月19日(土)第 72回 システム監査勉強会(予定)

7月17日(土)第 190回 定例研究会(準備中、曜日注意)

詳しくは本部サイトへ!
→ https://www.saaj.or.jp/index.html

・定例研究会は、会員を中心とした講師によりシステム監査に関係
するテーマについて講演頂く形式を取っています。
原則、奇数月の第 3金曜日の18時半から開催しています。
(12月は、第 2または第 3土曜日にて開催)

・システム監査勉強会は、日本システム監査人協会本部の月例研究
会の内容を録画したDVD を視聴する形式を取っています。
原則、12月を除く偶数月の第 3土曜日の午後に開催しています。

○近畿支部サイト更新情報:金子力造

【定例研究会報告】

隔月開催の支部定例研究会について、掲載しております!

2020/12月開催分の報告を掲載しました。

・12月支部定例研究会報告 荒牧裕一氏
→ https://saajk.org/?cat=5

2021/01月開催分の報告を掲載しました。

・01月支部定例研究会報告 是松徹氏
→ https://saajk.org/?cat=5

【研究論文/他】

発表者に許諾をいただいた近畿支部会員の研究論文、研究成果、
活動報告などを収録しています。新規掲載分は下記です。

・「大学(短大)におけるコロナ禍への対応」 荒牧裕一氏
→ https://saajk.org/?p=1930

・「コーポレート・レピュテーションのマネジメントとその無形
資産価値」 松田貴典氏
→ https://www.saajk.org/?p=1930

【総会資料】

日本システム監査人協会近畿支部総会(2021/01/15開催)にて承
認されました資料について掲載しております。

・2021年度 事業計画
→ https://saajk.org/?cat=15

【プロジェクト憲章】

2021年度各プロジェクトの活動計画について掲載しております。

・2021年度 プロジェクト憲章
→ https://saajk.org/?cat=9

■ 特 集 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………

○SAAJ近畿支部会員の田淵隆明氏の下記コラムが本部会報に連載
『システム監査のための、順列・組合せ・確率・統計再入門』

順列・組合せ・確率・統計再入門の第 2回~第 4回。各回ともに
問題と解説で考え方を説明しています。第 4回の補足の読後は、
人類の叡智に思いを馳せずにはおられません。(近藤博則)

詳しくはこちらへ!(02~04月号の会報 PDFが開きます。)

https://www.saaj.jp/03Kaiho/0305kaiho/2021Kaiho/202102_SAAJKaihoNo239.pdf

https://www.saaj.jp/03Kaiho/0305kaiho/2021Kaiho/202103_SAAJKaihoNo240.pdf

https://www.saaj.jp/03Kaiho/0305kaiho/2021Kaiho/202104_SAAJKaihoNo241.pdf

○SAAJ近畿支部会員の神尾博氏の時事論評『パラダイムシフト時代
の悪夢と希望 ~COVID-19特別編~』が本部会報に掲載

経済・産業、労働・社会、IT、環境・食糧の 4分野におけるアフ
ターコロナ下でのパラダイムシフトを考察し、負の側面のみなら
ず、今後期待できる方向性について言及しています。(是松徹)

詳しくはこちらへ!(04月号の会報 PDFが開きます。)

https://www.saaj.jp/03Kaiho/0305kaiho/2021Kaiho/202104_SAAJKaihoNo241.pdf

○SAAJ近畿支部会員の神尾博氏のエッセイ『怨霊』が本部会報に掲

古の日本では、非業の死を遂げた貴人が「怨霊」となって祟り、
人々を苦しめました。筆者は、今もって悪疫や災害にさらされる
現代日本を、IT・科学の視点から考察しています。(阪口博一)

詳しくはこちらへ!(02月号の会報 PDFが開きます。)

https://www.saaj.jp/03Kaiho/0305kaiho/2021Kaiho/202102_SAAJKaihoNo239.pdf

■ お 知 ら せ ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………

○【重要】SAAJ年会費納入のお願い:福本洋一
すでに本年度(2021年 1月~12月)の請求書が手元に届いていると
思いますが、早めに納入をお願いします。 6月末までの合計振込
金額により、各支部への配分が決定されますのでご協力ください。

○【再録】各種MLの登録アドレス変更手順:是松徹
本部、近畿支部、近畿支部役員会等の各メーリングリストの登録
アドレスの変更手順は、近畿支部サイトに掲載されています。
(新規登録&削除については、入会&脱会に連動していますので
本部サイトをご覧ください。(https://www.saaj.or.jp

→ https://www.saajk.org/?p=1633

■ 編 集 後 記 ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………

編集後記でコロナ禍に初めて触れたのは、昨年のメルマガ 4月号で
した。あれから 1年が経ちましたが、なお話題にせざるを得ない状
況が続いています。このところ春を感じさせる陽射しとなり、さら
に聖火リレーも始まって、本来心が浮き立つ時期到来となるはずで
すが、もやもや感がどうも拭えません。

春と言えば宴を連想します。その効用を飲みニケーションなどと表
することがありました。ただ今年になって、銀座で深夜まで、絶対
に断らない、この時期に大勢で等、これに関する批判的なニュース
も報じられました。宴は、今この時を楽しむものと言われますが、
時節柄、自粛が要請されており、世間の眼も厳しいようです。

また、この 1年は、ITがらみの問題が世間を騒がせました。コロナ
接触確認アプリの機能不全をはじめ、株式売買システムやバンキン
グシステムの障害、通信アプリでの情報管理不徹底等が伝えられて
います。システム監査人としては、これらを他山の石として真因に
迫る情報収集に努め、今後に向けた自身の糧にすべきと感じたとこ
ろです。

これからもウィズコロナという環境は続きますが、新年度が始まり、
気持ちの切替えをされている方も多いのではないでしょうか。せっ
かくの春ですので、私も羽を伸ばしたいと考え、値千金と詠まれた
春の夜の一時を静かに楽しもうと、ひとり宴?を実行している次第
です。(TK)

最後まで読んでいただいてありがとうございました。
次回の「SAAJ近畿支部メルマガ」もよろしくお願いします!

【SAAJ近畿支部メルマガ】
発 行 日:年 4回( 1月、 4月、 7月、10月)+臨時増刊
発行開始日:2012年09月19日

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編集責任者 是松徹